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議会報告

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平成07年市議会報告 議会録

■質問者 きくち伸英
私は、自民党議員団の一員として、これから一般質問に入りたいと思います。市長初め関係理事者の皆さん、細かく、わかりやすい言葉で御答弁のほどよろしくお願いいたします。 ことしは年明けから選挙が続いておりますが、4月に行われました松山市長選挙では、田中市政1期4年間の市民生活に密着した都市基盤の整備を中心に着実に諸施策を推進しており、その実績に対する市民の評価も高いことから、第2期田中市政が誕生する運びとなりましたことは御案内のとおりであります。しかし、我が国の景気の方は、急速に回復する見通 しはなく、特に地方は一向にその兆しが見当たらないのが現状であります。今、いろんな意味で厳しさを増す時代、建前だけではなく、本音で生きることが見直されているのではないでしょうか。古いしがらみ、しきたりを打ち破る新しい時代、しあわせを実感できる生活都市松山を位 置づけ、誇りの持てるふるさとづくりをしてもらいたいことを心よりお願いいたしまして、質問に入りたいと思います。  初めに、本市における情報化の取り組みと震災対策についてお伺いいたします。今や我が国は、21世紀に向け情報化の進展や少子化、高齢化の進行あるいは目覚ましい技術革新などによって、私たちを取り巻く社会経済環境は大きな変化に直面 しております。特に情報処理技術や電気通信技術の飛躍的な発展や電気通 信産業の自由化と相まって、情報化の進展は、福祉、医療を初めとして産業、文化、教育はもちろんのこと社会や家庭生活のあらゆる分野に浸透し、私たちの市民生活に大きな影響を及ぼしていると申しても決して過言ではありません。さて、21世紀はマルチメディアの時代とも言われ、各国ともに真剣な取り組みを見せておりますが、アメリカは、いち早くこの分野で情報スーパーハイウエー構想を提唱し、世界中のマルチメディア・フィーバーの火つけ役となりました。我が国におきましても、郵政省の諮問機関である電気通 信審議会より、去年5月答申が出され、2010年までに段階的に日本全土に光ファイバー網を設置するということです。その試算では、2010年にマルチメディア市場は123兆円に達し、243万人もの雇用創出が見込まれるとされております。実現までには課題も多くあると思いますが、こうしたネットワークインフラが整備されれば、関連する企業に好影響を与え、また、私たちの日常生活においても豊かで快適な生活に大きく貢献していくことは間違いないものと考えております。マルチメディアは、コンピューターが扱う情報のみならず、文学、音声、映像をデジタル技術によって統一的に扱う技術であり、このマルチメディア技術を利用した機器、ソフト、サービスはさまざまなものがあります。これほどまでにマルチメディアに期待と注目が集まっているのは、単にビジネスチャンスの拡大という面 だけではなく、家庭にいながらにして教育や医療を受けることができたり、仕事をすることが可能になったり、いつでも好きなときに見たい映画を見ることができる等、ライフスタイルが大きく変わってしまうほど、私たちの生活そのものを快適に、便利にしてくれる可能性を秘めているからだと思うわけであります。そして、情報化社会と言われる今日、コンピューターの普及は目覚ましいものがあり、企業はもとより自治体においても都道府県では全団体が導入し、市町村では99%を超える自治体が利用しております。今や行政内部の事務処理の効率化は言うに及ばず、地域住民に対するサービス向上にまで広がり、最近では行政施策を決定する支援等にも利用されていると聞いております。本市でも行政内部におけるコンピューター利用につきましては、コンピューター導入以来、関係各位 の積極的な取り組みによりまして、全国的に見ても有数の先進都市であると聞き及んでおります。特に、市長が就任以来、開発に取り組んでおります福祉総合情報システム、都市情報システムは、従来、大型汎用機でしか対応できなかった情報処理が、ワークステーションやパソコンあるいはオフコンを通 じて可能となったことに着目し、かつ、業務の実態に即した効果的な運用方法を随所に取り入れておられます。このように、コンピューターの効果 的運用と窓口サービスやオンラインネットワーク化の充実にいち早く取り組み、時代を先取りした情報化を展開されておいでになりますことは、私ども若い世代の者にとってもまことに興味深く、共感を覚えるものがございます。しかしながら、一方では、この種のハイテク機器は先般 の阪神大震災でもろさを露呈いたしましたが、今後の管理運営に貴重な教訓と課題を残すことになりました。わけてもコンピューター被害は甚大で、機器の倒壊や破損によるソフト、ハード障害は相当なものと聞き及んでおります。その復旧にはかなりの時間と経費を要し、さらにその間は住民サービスなど各種業務が停滞したようでございます。本市も、コンピューター導入以来、多くのシステム開発に力を注いでおられますが、これまで開発に要した期間と経費は膨大なものと推察いたします。これらの蓄積された市民に関するデータや開発ソフトは、市の貴重な財産であり、災害などによって失うことは、市はもちろんのこと、市民にとっても大きな損失であることは明らかであります。ましてや、これらのシステムを再開発するといたしますと、多大な費用と相当な期間が必要になると考えられます。この間、業務処理は大きく停滞し、市民サービスにはかり知れない影響を及ぼすものと思われます。 以上のことを踏まえまして、以下、質問に入りたいと思います。質問の第1点は、マルチメディア社会に向けて、本市の情報化の現状と今後の取り組みについてであります。質問の第2点は、21世紀を展望したマルチメディア社会に対応できる児童生徒の教育は重要であると考えますが、児童生徒への情報教育のあり方についてどういった方策をとられているのか、お伺いいたします。質問の第3点は、本市の保有する開発済みのソフト数及びデータ量 がどの程度存在するのか。また、それらソフトやデータ及びハードに対する震災等への対策状況と今後の対応策についてお聞かせください。 次に、最近、新聞やテレビなどマスコミによく取り上げられております環境問題に関連してお伺いいたします。日本に住む私たちの生活は、近年、大変便利で物質的に豊かなものとなり、その一方、私たちは日々の生活の中で資源やエネルギーを大量 に消費し、ごみや生活排水、排気ガスを大量に排出しており、人類の生存基盤である地球に大きな負担をかけております。例えば、テレビや冷蔵庫などの電気製品や自動車に例をとりましても、私たち消費者は大型・高級化を選択し、一家に複数保有するなど、その消費傾向が環境への負担を大きくしているのが現状であります。また、家庭からのごみ排出量 も近年増加しており、本市におきましてはごみゼロの日を設けるなど、市民と一体となったごみの減量 やリサイクルなど各種施策を展開しているところでございますが、私たちの生活様式の変化を反映して、使い捨て商品、容器、包装類、飽食の時代を象徴する食べ残しなどが増加しているようであります。このような身近な環境問題から地球の温暖化やオゾン層の破壊、酸性雨などの地球規模での環境問題への広がりは、私たちの大量 生産、大量消費、大量廃棄型の経済社会システムや生活様式と密接につながっているのであります。すなわち、私たち一人一人が被害者であり、加害者である今日の環境問題を解決するためには、規制を中心とする対応から環境基本法でいう環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会をつくり、今日の社会の仕組みと私たちの生活様式をちょっと手間や時間はかかるかもしれませんが、環境にやさしいものへと変更していかなければなりません。本市の姉妹都市であるフライブルクは、環境先進国と言われるドイツにあるわけですが、環境に対する意識も高く、実際の行動も伴っているが、日本では意識は高いものの実際の行動に結びつかない傾向にあると言われております。さらに、日本では、ボランティアによる自然や動植物などの保護活動をしているNGOへの参加や、その団体への寄附といった積極的な行動をする人がまだまだ少ないのが現状のようであります。そこで、折しも今議会が開催されております6月は環境月間ということで、国、県、市町村などが主体となり、地球とはもっと仲よくなれるはずをテーマに全国でさまざまな催しが繰り広げられており、本市においても苗木の無料配布や港湾清掃、一日環境教室など、多彩 なイベントが実施されておりますことは御同慶に存ずる次第であります。 そこで、まず第1点目は、市民の環境保全活動への参加を活発にするため理事者はどのように考えているのか、お伺いいたします。次に、第2点目は、本市の将来を担う子供たちの環境教育推進についてお伺いいたします。本市では、子供たちの環境教室を推進するため、平成5年4月に小中学校の先生方で構成する教材検討委員会を設け、今までに啓発ビデオや副読本の作成などに取り組んでおりますが、今後、どのような推進策を予定しているのか、お伺いいたします。次に、第3点目は、国が進めている子供エコクラブについてであります。環境庁では、ことし6月より、子供たちがそれぞれの地域で楽しく環境学習や環境保全活動が行えるよう、子供エコクラブを発足させることになりました。この子供エコクラブとは、どのようなものなのか。また、本市はこれに対してどのような対応を考えておられるのか、お伺いいたします。 次は、最近特に市民の関心が高い美しい町づくりであります景観行政についてお伺いいたします。さて、我が国は、戦後半世紀が経過し、いわゆる戦後50年国会決議が大きく議論されたところであります。戦後の日本は、戦禍の中から立ち上がり、混乱した秩序の回復と豊かな社会の実現を目標にさまざまな障害を克服して、産業や生活の再建に努めてきました。その結果 、世界でも類を見ない高度成長と豊かな市民生活を獲得したのであります。その豊かな生活を取り巻く快適な都市環境とは、市民が暮らしやすく、住みたくなるような環境と言いかえることができると思うのであります。すなわち、すばらしい環境は、そこに暮らす人ばかりではなく、また、そこを訪れる人々にとっても共通 の財産であり、次の世代に継承されるべき社会的財産であると言っても過言ではありません。特に都市部においては、道路とそこにつくられた建築物や道路占用物の広告、看板、電線類等で、とりわけ道路は重要な景観構成要素であり、この空間に多くの人を導き美しい町並みを実感していただく場となります。感動した人たちがふえれば、その視線を受けることによって町はより一層整備されることになります。そのような意味で、美しく心地よい道路を整備することは、環境整備にとって重要な効果 をもたらすものと考えております。 そこで、私は、豊かな時代に求められる道路のあり方を安全、円滑、快適等の道路の基本的要素のほかにさらに装う、憩う、にぎわうなどの道路アメニティの高まりが必要であると思うのでありまして、そういった観点から、整備事例を掲げながら住宅街や観光地地先道路等の景観整備についてお伺いいたします。例えば、建設省においては、歴史、文化、都市の景観の調和を目指した松山城の周辺道路の整備を行っており、電線類の地中化、景観に配慮した照明柱の設置、自然石を用いた歩道の舗装などがなされ、既に一部が整備されております。勝山通 りでは、従来の電柱を美装電柱とし、花壇も小さなブロックを積み上げてつくり、四季折々の花を一層美しく見せております。また、歩行者保護のためボラートの設置も見られるなど、質の高い整備が図られております。一方、県においては、県民文化会館東側道路では、道路にちなんだ10基の句碑を設置し、俳句の道として修景が図られ、付近の方々の散歩道となり、早朝には散歩を楽しんでいる姿をよく見かけます。最近、本市では、新しい事業として裁判所前の南北の通 りをニセアカシアから樹形のよいモリシマアカシアに植えかえ、花壇も備えたオフィス街にふさわしい雰囲気を醸し出した通 りになっております。また、夜ともなれば、勤め帰りのサラリーマンや若い人々でにぎわいを見せている通 称八坂通りでも歩道整備や電柱のカラーポール化を実施するなど、美しい通 りとして生まれ変わると聞き、地域の人々も大いにそのできばえを期待しておりますので、ここに一日も早く完成していただくようお願いをしておきます。ほかの都市に目を転じてみますと、全国的な観光名所になっている小樽市では、近年、利用されず埋め立ての危機にあった運河を市民が景観資源として再評価し、車道、遊歩道との一体整備を図った事例や、坂道であることから裏通 りとしてしか利用されなかった通りを、その坂という欠点を逆手にとり、周辺地域との共通 イメージにして整備を図り、現在では東京都内でも有数の若者が集まる通 りとなった渋谷公園通りの例などは、よく御存じのことと思います。このように、全国一律の画一的な道路構造ではなく、その地域の特性に合った道づくりが進められております。本市におきましても、市民生活に密着した生活道路を人々の出会いの場所、散歩したくなるような通 りとして、ゆったりとした歩道幅を確保し、ストリートファニチャーを配し、ほっとする生活空間いわゆるかいわい性のある道として整備してはいかがでしょうか。戦後50年という節目に当たり、歩行者が主役の道路であり、必要に応じ自動車の通 行を抑制した生活者の立場に立った道づくりを進める必要があると思うのでありますが、景観行政としての今後の基本的な考え方についてお伺いいたします。 次に、道後温泉周辺の環境整備についてでありますが、道後温泉本館は建設100周年に当たり、近代和風建築温泉施設として全国初の重要文化財建造物に指定されたことはまことに意義深く、観光スポットとして整備していく上で力強く感じるものであります。この道後温泉周辺には、石手寺、湯築城址、宝厳寺、伊佐爾波神社などの歴史的文化遺産が数多く点在しておりまして、坂を歩き歴史を訪ねてみると、いろんな時代の道後がひょっこりと顔を見せ、思わぬ 発見をすることがあります。しかし、残念なことに、美観を損ねている電柱と電線の地中化等、その整備が進んでおらないことであります。せめて道後温泉本館やからくり人形の設置されている放生園周辺の景観についてどのように考えているのか、お伺いいたします。  最後の質問は、松山市文化協会についてお尋ねいたします。さて、文化の時代とも言われます昨今、私どもの暮らしは物質文明化が進み、高度情報化、高齢化社会の到来等、さまざまに社会が変化していく中で、物質的な豊かさから心の豊かさと潤いを求めて各種文化活動に携わる人々が近年著しくふえてきております。こうした中で、行政が文化に対する市民ニーズをどのように受けとめ、また、創造的で活力に満ちた文化施策を実施するかが大変重要なことであると考えております。このようなときに、市民一人一人の自発性と創造性を大切にしながら、文化活動の振興と新たな文化の創造を図り、市民生活の向上と豊かな地域づくりに寄与するという目的で松山市文化協会が設立され、多方面 にわたる文化団体や多くの市民の賛同を得ていると聞き及んでおります。 そこで、協会設立後、1年が経過いたしましたが、その間、協会がどのような組織構成で運営され、また、市民の文化ニーズにどのようにこたえてきたのか、その成果 などについて、以下数点お尋ねいたします。まず第1点は、近年、価値観の多様化に伴い、市民の文化に対するニーズもジャンルの違った多種多様なものとなっていると思いますが、協会ではどのような組織構成にされているのか。また、団体数や会員数についてもお尋ねいたします。次に、第2点は、まだ協会が発足したばかりではございますが、昨年度、協会がどのような事業を実施してきたのか。また、それによってどのような成果 があったのかをお伺いいたします。最後に、協会の組織、活動も2年目になり、軌道に乗ってきたところだと存じますが、本年度の協会の運営について今後の協会運営の方向づけも含めましてお尋ねいたします。  以上で、私の一般質問を終わらしていただきます。どうもありがとうございました。

■答弁者 田中誠一市長
菊池議員に私から、本市の情報化の取り組みとコンピューターに関する震災対策についてお答えいたします。 議員も御指摘のとおり、情報化の果たすべき役割は非常に大きなものがございます。国際化、高齢化への対応とあわせて市政の重要な施策の一つと考えております。御案内のとおり、松山広域圏が昭和60年3月、郵政省のテレトピアモデル都市の指定を受けて以来、本市ではビデオテックス網での情報提供、ひとり暮らし老人等への緊急通 報システムあるいは駐車場案内システムの導入、第三セクターとしての愛媛CATVを支援するなど、地域の情報化は着実にその成果 を上げているところでございます。一方、平成5年9月に情報化に関する市民・企業ニーズの調査を行い、人と人、人と産業、人と都市との調和のとれた生活都市づくりを基本理念とした地域情報化基本計画を平成6年9月に策定したところでございます。今後は、この基本計画に基づき、利用者ニーズを見きわめながら、人づくり、システムづくり、拠点づくりを積極的に推進してまいりたいと考えております。一方、国に対しましても、高度情報通 信基盤の早期整備や、そのための予算拡大について、昨年11月とことし5月の2度にわたり要望するなど、鋭意努力をしているところでございます。 次に、本市が保有するソフト及びテータ量についてでございますが、コンピューター導入以来、今日まで開発いたしましたソフト数は、住民情報システムを初め税、国保等51システム、90業務、プログラム数にして約1万5,600本、また、蓄積された市民等に関するデータ量 は、約3,600万件に及んでおります。そこで、お尋ねの震災対策についてでございますが、もし万が一の場合、こうした貴重な財産は一朝一夕にしてできるものではなく、その復元には相当の期間と経費がかかり、しかも、その間、行政事務の停滞による市民サービスの低下を招くことは避けられないものと考えられます。そのため、本市では、これまでも最新状態の全ソフト及び全データを1,000度の温度に2時間耐え得る強固な耐火金庫に保管いたしておりますが、先般 の阪神大震災の教訓による二重防護システムの重要性を認識いたしまして、新たに同規模の耐火金庫を地下にも設置するとともに、さらに、システム復旧手順書を作成し、被災時には早急な対応が図れるよう対処したところでございます。また、ハードに対しましては、電子計算機及びその周辺機器の倒壊を防止するための耐震工事と電子計算機運転中の重大事故を防止するため地震感知器を設置し、震度5以上の揺れを感知した場合、瞬時にコンピューターを停止させるシステムを早急に導入したいと考えております。今後もあらゆる災害からハ?ド、ソフトを守るため、より一層の万全を期する所存でございますので、御理解を賜りたいと存じます。 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁を申し上げます。

■答弁者 環境部長 井手靖
菊池議員さんに、環境問題についてお答えいたします。 今日の環境問題は、生活排水による川や海の汚染、ごみ処理といった身近な問題から、地球の温暖化、熱帯林の減少といった地球規模問題に至るまで、その範囲が大きく広がっております。本市ではこれらの多様な環境問題に対応し、環境にやさしいライフスタイルを実践するため、ごみの減量 やリサイクル、生活排水対策や環境教育事業に鋭意取り組んでいるところでございます。 そこで、お尋ねの市民の環境保全活動への参加の活発化についてでございますが、本市では環境保護やリサイクル運動に取り組んでいる民間団体が多数ございまして、それぞれの目的に応じた活発な活動を展開いたしております。市といたしましては、これらの団体に市の主催するみんなの生活展やごみゼロフェスタなど各種イベントで日ごろの活動の成果 を発表していただき、共通の目的でございます地球にやさしいライフスタイルの確立に手を携えて取り組んでいるところでございます。今後におきましても、これら民間団体との連携を強化し、より多くの市民が環境保全活動に参加できるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、子供たちの環境教育推進策についてでございますが、本市では、小学生を対象にしたごみ問題や身近な環境から地球規模の環境まで幅広く環境問題を学習できる社会科や理科の資料、水の中の生き物やごみ問題をテーマにしたビデオなど、市独自の教材を作成し、小学校において授業等で活用を図り、子供のうちから環境問題の大切さを学ぶ機会を提供しております。今後も環境問題を取り扱った教材の作成や、担当職員が直接小中学校へ出向き、ごみ問題や大気汚染、水質汚濁などをわかりやすく説明して、子供たちに環境問題の認識を深める出前環境教室の開催など、各種施策を積極的に展開してまいりたいと考えております。 最後に、子供エコクラブについてでございますが、国では本年から次の世代を担う子供たちが地域の中で仲間と一緒に身近な自然に親しんだり地球環境問題を考えるなど、将来にわたる環境保全への高い意識を養うため、小中学生を対象にした子供エコクラブの制度を発足させました。本市といたしましても、小中学校を通 じ、クラブ参加の募集を行ったところでございまして、今後もこの事業が円滑に運営できますよう積極的に協力してまいりたいと存じますので、御理解賜りたいと存じます。 答弁を終わります。

■答弁者 都市整備部長 吉野徹也
菊池議員さんに、都市景観行政についてお答えいたします。 まず、景観軸の基本的な考え方についてでございますが、都市の景観は町並みや自然、歴史文化など多数の要素によって構成されており、中でも道路は、美しい町並みを形成する上で沿道と一体となってアメニティ空間を創出する中心的な景観軸の役割を担うものと考えております。このようなことから、中心市街地では、電線類の地中化を初め歩道のカラー化や花壇の設置等々、地域の特性に配意し景観整備を進めているところでございます。 次に、道後温泉周辺の景観につきましては、道後温泉本館が重要文化財建造物に指定されました経緯もあり、温泉情緒に見合った景観整備が特に重要であると存じておりますので、本年度策定を予定しております都市景観形成基本計画において十分協議し、反映させてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。  答弁を終わります。

■答弁者 教育総務部長 池田秀雄
菊池議員さんに、本市における情報化の取り組みと、震災対策についてのうち、児童生徒への情報教育のあり方についてお答えをいたします。  マルチメディア時代の到来に対応して、市内の各小中学校におきましてはパーソナルコンピューターを利用し、新しい授業の創造を目指して幅広くその活用に努めております。まず、中学校におきましては、新指導要領が完全実施された平成5年度までに、市内26校すべてに1校当たり21台のコンピューターを導入し、特に親機と子機をランで接続して、技術家庭科の情報基礎の指導がよりスムーズに行われるよう配慮をいたしております。小学校におきましては、平成5年度に市内全学校に2台のコンピューターを設置し、教師や児童がコンピューターになれていただく配慮をいたしております。そして、平成6年度から5年計画で市内46校すべてに1校当たり11台を順次導入しております。学校現場の活用状況につきましては、理科でコンピューターを測定に活用したり、算数、数学ではシミュレーションソフトを使って立体図形思考の補助に活用したり個別 学習に利用したりするなど、幅広く活用いたしております。なお、各学校の先生方で構成する小中学校情報教育研究委員会を設置し、教員研修、授業研究、ソフトウエアの検討などを組織的に研究していただいております。この事業により、コンピューターを教材の一つとして扱える先生方がふえてきております。今後は、児童生徒がコンピューターになれ親しみ、将来、自由に使いこなす能力を身につけ、マルチメディア社会に対応できるような情報教育を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。 答弁を終わります。

■答弁者 生涯教育部長 渡辺和彦
菊池議員さんに、松山市文化協会についてお答えをいたします。 まず、松山市文化協会の組織構成並びに団体数や会員数についてでございますが、市民の文化活動は多岐にわたっておりまして、これらを民俗、歴史、自然科学を一部門とするほか、音楽、舞踊、美術工芸、芸能、文学文芸、生活文化、教養文化の8部門として部会を設け、連携をしながら活動しており、加入団体数は267団体、構成員数は4万1,363人でございます。 次に、昨年度、協会が取り組んできた事業についてでございますが、創立記念事業としての文化講演会、二之丸薪能、さらに会員の親睦交流を目的とした「文化の集い」を実施いたしました。また、市民文化祭の美術展や芸能祭の実施を初め、加盟団体を中心に市内で催されるイベント情報など、文化に関する各種情報を掲載した文化情報誌「きらめき」を発刊し、仲間づくりに努めてまいりました。その成果 につきましては、二之丸庭園を活用した事業等を通じジャンルを越えた団体の交流が図られ、さらに市民の文化に対する意識も高揚しているものと評価をいたしておるところでございます。  次に、今後の協会運営と方向づけについてでございますが、今後は団体のニーズを把握し、それぞれの活動の育成助長に努め、また、市民の創作意欲を高め、多様な活動ができる場づくりとなるよう努力してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても基盤の確立が肝要でございますので、会員総参加の協会づくりをモットーに事業展開を図ってまいりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。 答弁を終わります。