愛媛県議会議員 菊池伸英 Official Site

議会報告

議会報告

議会報告

平成12年市議会報告 議会録

■質問者 きくち伸英

私は、自民党議員団の一員といたしまして一般質問を行いますので、市長初め関係理事者の皆様の明快なる御答弁をよろしくお願いいたします。
四国には、我々の先祖が長きにわたって築いてきた誇るべき文化がたくさんあります。これから21世紀に向け、国土づくりの方向が、経済的豊かさだけではなく、心の豊かさを求めるものに変わりつつある中で、地域づくりにおいてもこうした歴史、文化を生かし、高める取り組みが重要になっていることは言うまでもありません。私事でありますが、去年の4月の市長選挙後の約半年間にわたり、四国霊場88カ所めぐりをしてきました。その一番札所は、鳴門市の霊山寺でありますが、なぜここが一番札所となったのかについて、市長がよく例に挙げます作家の司馬遼太郎氏は紀行文「街道をゆく」の中で次のように考察をしております。元来、88カ所めぐりに出かけたのは、上方の商人たちが多かったのではないのか。上方から船で四国に渡って、最初に着くのが鳴門である。そのため、鳴門に一番札所があるのではないかという説です。昔は、紀伊水道が関西から四国へ渡る海の道として栄えていたと考えられます。こういった経緯が、一つの物語のある観光につながってくるのだなあと思いました。3橋時代に入り、すべての物事に対して一極集中構造の転換期の今、そして地方分権も加わり、交流人口がますます伸びる我が松山市に、いまだかつてないチャンスが来ています。平成13年の正岡子規没後100年祭事業、平成14年の松山城築城400年記念事業、そして冒頭でも述べました物語のある観光事業と、松山市にはたくさんの武器があります。個性的な地域づくりの実現に向け、市民参加のもと、産・学・官の連携を進め、この武器をどう使いこなすかが重要なポイントだと思います。自分自身、この松山市議会という土俵に初めて上がった初心に返り、松山市が自信の持てるふるさとになるよう頑張っていきたいと申し上げ、質問に入ります。
質問の内容は、平成14年の松山城築城400年記念事業に関連してお伺いいたします。松山城のふもとの堀之内公園内の移転跡地利用にも後で触れますが、この堀之内公園で平成14年期に一大イベントとして、勇壮豪快なおみこしの競演をしてはどうでしょうか。もともとは、この地方祭、秋祭りは、米の豊作と神への感謝という信仰に根差したものであることは十分理解をしております。松山市で生まれ育った者なら、宮出しの鉢合わせや獅子舞、20周年を迎えた水軍太鼓、一体走りなどの魅力ある行事が市内各地で行われていることを知っております。この祭り、行事を堀之内公園に一堂に集めることはできないでしょうか。平成6年の6月定例議会でも同じような質問を、そして要望をさしていただきました。確かに、行政がリードをすれば、政教分離といった問題が生じるかもしれませんが、遠い祖先からの伝統、文化を新しい形で継承していってもよいのではないでしょうか。松山市の中心にあるこの堀之内公園、広い敷地を利用する価値は大いにあると思います。例えば、築城400年に限り、松山城から宮出しをするとか、秋祭りとは時期を少しずらし、春祭りの大名行列や野球拳大会と合わせてするなど、組み合わせ方もたくさんあると思います。秋祭りのおみこしの鉢合わせ方も各地によって違い、おみこしの側面 を合わせたり、かき手の柄と柄を重ねるなどさまざまであります。要するに、各地区にはそれぞれ競演するパートナーとルールがあるということです。新居浜や西条の例にならい、一堂に集めることによって、イベント性やお祭りの活性化にも必ずつながってくると思います。この各地区のルールにのっとった競演をすることで、トラブルも避けられるのではないでしょうか。平成14年の記念事業の武器の一つとしてぜひ御検討していただきたく、御所見をお伺いいたします。
次の質問は、ことし西暦2000年、ミレニアムということで、各地区で年末から年始にかけてカウントダウンのイベントが全国で一斉に繰り広げられました。松山市でも、道後温泉の広場や松山港の三津埠頭をステージにした企画で夜空に大花火が上がり、家族連れやアベックでごった返し、好評だったと聞いております。そこで、来年は2001年、21世紀の幕あけです。このカウントダウンを、松山城、そして堀之内公園で行ってはどうでしょうか。ちょうど平成13年は、正岡子規の没後100周年祭と重なり、年明けから勢いをつけて、さらには平成14年の築城記念に弾みをつけるのにはもってこいだと思いますが、御所見をお伺いいたします。
そこで問題なのは、堀之内公園から中央公園に移転した跡地であります。野球場、そしてまだはっきり決まってない競輪場、国立がんセンターの跡地、ついでと言っては何ですが、今回予算を組んでいる道後温泉駐車場整備事業、ニュー宝荘跡地、さらには中央公園に移転が決定した県武道館の跡地についてもどのような活用を考えておられるのか、また武道館の移転はいつごろになるのか、お伺いをいたします。跡地提案ですが、ニュー宝荘跡地を駐車場だけにするのではなく、松山市のリサイクル自転車を活用し、観光客に貸し出してはいかがでしょうか。徒歩とは違い、リサイクル自転車で道後地区を探索してもらうことによって、新しい観光スポットもできるのではないでしょうか。サイクリングロードを整備し、歴史文化道をリサイクル自転車で走ってもらうのもおつなものと思いますが、御所見をお聞かせください。最後に、まだ移転の是非も明確になっていない競輪場についても、そろそろ市民の皆様にはっきりさせるべきではないでしょうか。私は、競輪場を中央公園に移転し、新しい施設、事業形態で存続させるべきであるという意見を、ここで改めて表明いたします。独立採算性の収益事業として成り立つよう、従来の競輪場とは一味違った競輪事業を展開すべきだと思いますが、市長の御所見をお聞かせください。
次に、議案第26号の松山市外部監査契約に基づく監査に関する条例の制定及び議案第76号の包括外部監査契約の締結に関連して、以下、数点お伺いいたします。昨今の地方分権の進展に伴い、国が行ってきた地方公共団体の行政に対する関与等は縮減することとなりますが、その一方で、地方公共団体からのチェック機能をさらに充実させることが重要になっていると考えるものであります。その意味では、私は監査制度を充実させることに大きな関心を寄せているところでありますが、現行の監査委員制度に加えて、新たに外部監査制度を導入すべきであるとして、平成9年6月、地方自治法が一部改正され、本市においても本年4月の中核市移行とともに、その制度の導入が義務づけられたのであります。それによりますと、外部監査制度は、地方公共団体の組織に属さない外部の専門家が監査を行うものであって、地方公共団体等の事務の適正な執行を確保するために必要であると判断したテーマを特定して財務に関する監査を行う包括外部監査と、議会や住民等から要求や請求があった事案について監査を行う個別 外部監査の2種類からなっております。このうち、包括外部監査は、都道府県、政令指定都市、中核市については、法により義務づけられている当該団体を対象とするもののほか、1つには、補助金、交付金等の財政支援を与えるもの、2つには、市が4分の1以上出資しているもの、3つには、借入金の元金または利子の支払いを保証しているもの、4つには、受益権を有する不動産の信託の受託者、5つには、公の施設の管理を委託しているもの、の出納その他の事務の執行に対しても条例により監査対象とすることができるとされており、今回の条例案を見ますと、これらのすべての項目について包括外部監査ができるように定めてあるようでございます。また、個別 外部監査契約に基づく監査につきましても、条例を制定することによって導入することができるとされており、今回の条例案によりますと、1つには、選挙を有する者からの事務監査請求、2つには、議会からの監査請求、3つには、長からの監査の要求、4つには、長からの財政援助団体の監査の要求、5つには、住民からの監査請求のすべての項目について請求があったときは、一定の要件を経て外部監査人の監査が受けられるよう規定されているようであります。このことによって、監査機能の独立性、専門性、透明性がさらに強化され、また議会や市民の方々の監査にかかわる選択肢を広げることができるものと考えられます。今後は、こうした視点に立って、よりよい監査制度の運用ができるよう、市長の御尽力に期待を申し上げる次第であります。
そこで、こうして導入した外部監査制度の運用の中で市長にお聞きしたい第1点は、私はこの包括外部監査が結果 として、例えば川崎市市民オンブズマンを初め、藤沢市、川越市等、他市において導入されている公的な機関としてのオンブズマン制度、いわゆる行政全般 あるいは特定業務に関して、市民の苦情に基づいて行政を監視し勧告する制度と同じような一定の役割を果 たしてくれるものではないかと思っておりますが、そう理解し、あるいは期待してもよろしいのでしょうか。次に、第2点目でありますが、現行の監査委員による監査との間で監査結果 に食い違いが生じた場合は、どのように取り扱うのかという疑問についてであります。別 々の機会に行った監査で意見の相違が明らかになる場合もあるでしょうし、監査委員は包括外部監査においては、外部監査の結果 に関し必要があると認める場合には、議会や長、その他の執行機関に意見を提出することができるとされています。また、個別 外部監査においても、最終的に監査委員が結論を決定する住民監査請求に基づく外部監査は別 として、公表された外部監査結果と異なる意見を提出することができるとされております。こうした場合、どのように対処するお考えか、お聞かせください。次に、第3点目でありますが、外部監査人となることができる者の資格として、まず弁護士、公認会計士、自治体の監査実務経験のOB、税理士の4つが法律で定めている中から、今回、包括外部監査人としてなぜ公認会計士を選ばれたのか、理由をお聞かせください。さらに、包括外部監査人の決定に当たってはどのような基準で、またどのような手順で決定されたのか、お聞かせください。最後に第4点目として、事務監査請求、住民監査請求により個別 外部監査が行われることとなった場合、市長が改めて個別外部監査人を選定することとなると思うのですが、その場合の人選の仕方についてどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。
次に、介護保険についてお伺いをいたします。介護保険制度の開始まで1月を切り、まさにカウントダウン状態となっておりました。私自身は、平成9年の12月に介護保険法が成立してより、きょうまで十分に議論がなされたかどうか、疑問を持っております。いずれにしても、4月1日より、医療、年金、雇用、労災に次ぐ5番目の社会保障制度として制度を発足するわけで、これにより高齢者介護は措置から契約に変革の第一歩を踏み出すことになるわけです。私は、この制度が安定し、社会福祉サービスの供給等が充実、展開することを、多くの市民や介護関係者とともに期待をしております。また、本市におきましても、老人保健福祉計画の整備目標は100%達成とのことで、必要とされるサービスは全国水準以上に提供できる体制になっていると聞き及んでおりますが、介護保険からサービスが供給され出しますと、サービスの見込み量 が急速に増大していくことも考えられるわけです。しかし、介護の社会化の実現を促進するためには、その根幹をなす介護サービスの供給本体の整備促進は重点施策に位 置づけていただきたいと心より思っております。そこで、21世紀の高齢者を支える介護保険制度について、松山市としてどのように対応されるのか、以下、数点お伺いいたします。
まず初めに、事業者の参入の促進とサービス供給の確保についてお伺いをいたします。介護保険のスタートを目前に、新聞やテレビにおいて介護サービスのCMを見聞きするようになりましたが、サービス需要があって供給側が参入するのが市場ではないかと考えております。このような介護市場で、事業者は新たに介護サービス事業に参入するためには、法人格を取得し、県の指定を受ける手続を踏むわけですが、そのためには多くの資金をつぎ込み準備をする必要があることは容易に想像できるわけです。また、新たな介護市場と言われながら、愛媛県の指定状況を見てみますと、新規参入した事業者は余り多いとは感じないのは私だけでしょうか。今後、魅力ある市場として事業者参入を促進するためにどのような対応を考えているのか、あわせて介護を必要とする高齢者への供給確保にどう取り組むのか、お示しください。第2点目は、提供されるサービスの質についてお尋ねをいたします。本年は4月よりスタートする介護保険制度は新たな制度でありますが、事業者が提供するサービスは、従来医療制度か福祉制度で提供されていたものであることは言うまでもありません。新制度のもと、新規参入の事業者は既存の法人におくれをとらないためにも、あらゆる手段を検討し、利用者確保に努めているようであります。あるサービス事業者は、国が決めた介護報酬を値引きしてサービス提供を行うと言っております。各サービス事業者がダンピング競争することにより、サービスの質の低下が起きるのではないかと心配するわけであります。例えば、訪問入浴介護においては、介護報酬1回1万2,500円ですが、例えばダンピングにより5,000円で提供した場合、利用者は1割の負担が少なくて済むわけですが、極端な値引きはサービスの質の低下が懸念されます。このようなことに対し、市としてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。その結果 、事業者間の価格競争の事業者本位のサービス提供などにより、この制度で中心的な役割を担うケアマネージャーが十分機能しないままサービス計画を作成し、利用者本人の希望しないものになったりし、質の低いサービスになるのではないかと心配するわけでありますが、このような状況の中、ケアマネージャー自身が利用者本位 のプランづくりを行うことができるのか、あるいは利用者や家族がケアマネージャーを選ぶためにはどのようにしたらよいのか、本市ではどのような対応を考えておられるのか、お示しください。次に、低所得者対策についてお伺いいたします。現在、ホームヘルプサービスを受けている方の約8割が無料となっておりますが、介護保険制度が始まると原則1割負担となります。低所得の高齢者の負担が増大することになりますので、低所得者の減免対策はどのようになっているのか、お伺いいたします。
次に、子育て健康情報センター事業「24時間電話情報サービス」についてお伺いをいたします。近年の急速に進展している高齢者の増加と生まれる子供の数の減少傾向は、今後我が国の社会経済全般 にわたり大きな影響を及ぼすものと懸念されております。こうしたことから、国においては社会保険や国民年金等、社会保障制度の今後のあり方や少子化対策について幅広く見直しをしているところであります。このような中、国では平成11年に少子化対策の一環として「少子化対策臨時特別 交付金制度」を創設し、地域の実情に向けた対策に交付金が充てられることとなりました。これを受け、松山市においても、近年の核家族化の進行に伴い、孤立した子育ての中で生じる育児不安の解消や乳幼児の事故防止を図るとともに、健全な母性、父性をはぐくむための情報を提供し、市民が安心して子育てが行えるよう支援をするため、子育て健康情報センター事業「24時間電話情報サービス」を創設したところであります。中でも、思春期にある子供たちは精神的にも不安定な時期であり、さまざまな問題や悩みを持つことが多く、また相談する相手にも恵まれず、具体的な解決策を持たないままでいることが多いと言われておりまして、これら子供たちに対応した「青春ホットダイヤル」が設置されたことは、同じような悩みを持つ子供にとって、よき相談相手であり、また身体的な悩みやエイズなどの貴重な情報の発信源として有効活用されていると聞き及んでおり、次世代を担う子供たちの子育て支援対策としてまことに時宜を得たものと心強く感じております。
そこで、その後の活用状況について、数点お伺いいたします。まず第1点は、この事業の市民への周知についてでありますが、市民はもとより、情報内容から思春期を迎える子供たちも十分活用が期待されていることから、どのように周知に努められたのか、お聞かせください。第2点目は、市民の利用状況についてでありますが、「妊娠・子育てなんでもダイヤル」と「こどもの応急手当なんでもダイヤル」及び「青春ホットダイヤル」の3項目についての利用状況並びに市民がかけたダイヤル項目がどのような傾向になっているのか、お伺いいたします。次に第3点は、この事業が市民にとってどのように役立っているのか、その効果 についてお伺いいたします。  次の質問に入ります。今日、私たちの日常生活圏はますます拡大し、住民が必要とするサービスも多様化、高度化しています。自治省では、このような時代の要請に適切に対応するためには、市町村の連携による広域行政の展開と並んで、市町村の自主的な合併も有効な方策として考えられ、住民としての一体感や行政への親近感も考慮しながら、改めて地域の将来を考えるべきとの案が出されております。市町村合併特例法の改正も進み、愛媛県におきましても検討委員会を通 し具現化が見込まれてきていると思います。松山市は、4月で中核都市になりますが、中予広域を取りまとめ、愛媛県だけではなく四国のリーダーとして何事にも積極的にチャレンジすべきです。確かに、広域合併ということになりますと、他の市町村の立場、気持ちもあると思いますが、これらのことも含め、四国最大の都市の使命だと思い、広域合併に対する松山市のこれからのスタンスについてお聞かせください。危機的な財政状況の中で、より効率的な行政運営が求められております。とりわけ、隣接市町村での類似施設の建設には批判があり、このたびの市長の中央公園の見直しや、県と組んでの武道館誘致と文化、スポーツ施設などの整備を効率よく実施する姿勢は大いに賛同しております。行政経費が節約され、少ない経費でより高い水準の行政サービスをするためには、合併をし、国からの財政措置支援を当てにしてもよいのではないでしょうか。広域合併を進めることにしても、県との調整を図りながら研究をしなければなりませんが、国から行われる合併に対する支援をどのように認識し考えておられるのか、お聞かせください。
次に、自治省が推進しております広域行政アドバイザーの制度に関連してお尋ねをいたします。この制度は、講演会、研修会などに、学識経験者や自治省職員を派遣し、市町村合併について幅広くアドバイスをするシステムで、今までも全国各地で数多くの派遣を行ったと聞いておりますが、幸いにも松山市には、元自治省におられた松崎助役がいます。そこで質問なんですが、この広域行政アドバイザー設置に対して、松山市の助役としてどのように考えておられるのか、また自治省からのアドバイスをどのように取り入れ具現化していくつもりか、お示しください。松山市隣接の北条市などでは、合併に積極的だと聞いております。まずはできるところから連携し、話し合いの場を設け、一つ一つ合併していくべきではないでしょうか。北条市の例にあわせてお聞かせください。「時は金なり」と言いますが、一般 的にお役所仕事は時間がかかるとか、怠慢だとか批判されがちでありますが、しかし最近の松山市の物事の進みぐあいには目を見張るものがあるかと思います。このペースで、合併問題についてもぜひ取り組んでください。
引き続き合併問題に関連し、広域合併に伴う公共交通網の整備についてお尋ねをいたします。多様化する住民ニーズに対応するためには、日常の生活圏を拡大し、行政も広域的に対応すべきだと私は思っております。この生活圏の広域化に対応するには、交通 網の発達が重要であります。現在、市内中心には路面電車が走っておりますが、この路線を拡張すべきではないでしょうか。また、路面 電車だけではなく、モノレールや新しい路線の郊外電車も開通させるべきだと思います。公共交通 事業は、鉄道にしろバス事業にしろ、厳しい状況であると聞き及んでおります。以前は森松線というのがあり、砥部方面 に電車が走っていたと聞いておりますが、今の33号線の渋滞を考えますと非常にもったいない路線だったと思われます。また、料金も他都市と比べて決して安いとは言えません。そのため、市民は利用を控える傾向にあると思われます。公共交通 の発達を求めるのであれば、民間の鉄道事業を譲っていただくというのはどうでしょうか。時代の流れは、行政事業から民間へと移り変わっていますが、民間でさえ苦しい交通 事業を行政で譲り受けるということは、松山市が財政面でリスクを背負うという事業になりかねませんから、市民感情は避けられません。しかし、不景気が続く今、市街地中心は雑居ビルを取り壊し、立体駐車場や青空駐車場が増加しており、これにより市内中心に車が集まり渋滞が避けられず、さらには車の排気ガスなどの環境問題を引き起こすことは言うまでもありません。一般 的に、公共交通事業を市営化するに当たっては、第三セクターや、今話題になっておりますプライベート・ファイナンシャル・イニシアチブ、いわゆるPFIですが、この事業の案も考えられますが、私は市単独にすることによって、姉妹都市フライブルクに習い、公共交通 は赤字であるのは当たり前だという考えで、他の公共法人の黒字財源で補てんするぐらい覚悟を松山市も持つべきだと思います。ここでつけ加えなんですが、私は市営の交通 機関を持つことによって、ただ単に料金の値下げを訴えているわけではありません。市営化することによって、料金の値下げはもちろんのこと、福祉や環境といった分野にも視野を向けたいのであります。1つは、高齢者や障害者への福祉サービスの提供といたしまして、低床型車両の導入や、障害者や幼児専用のボタンの設置といった、社会的弱者にやさしい鉄道づくりであります。そして、さらには環境にやさしい鉄道であります。フライブルクでは路面 緑化を進め、路線に芝生を植えることにより、見た目が美しいだけではなく、音を緩和し騒音対策にも取り組んでおります。松山市も、フライブルクとは言いませんが、せめて停留所だけでも芝生を植えてみるなどなど、これらは一つの案にすぎませんが、鉄道を市営化することによって新しい発想を生み出し、より便利で、人と地球にやさしいまちづくりを目指したいのであります。市駅前の再開発が進んでいる今こそ、広域合併も視野に入れ、市営の交通 機関を持つことを改めて検討していただきたいものであります。合併を絡めることにより、財政支援で重点的な投資が可能になり、目玉 となる公共交通事業の大型プロジェクトを実施できると思われますが、御所見をお伺いいたします。
私は、日常よく国道56号線を利用しますが、前の交差点の信号が青なのに、朝夕のラッシュ時に踏切の遮断機で何回も待たされている市民の一人であります。  〔「言ってるとおり。」と呼ぶ者あり〕  玉井先生、済いません。この踏切の高架問題も、そろそろ決着をつけるべきだと思います。そして、高浜港の建てかえに伴い、現在の高浜駅から港までの延長も真剣に考えるべき時期が来ていると思いますが、高架問題、そして高浜港までの路線延長問題について行政でバックアップするつもりがあるかどうかについてお聞かせください。
政府は、太平洋新国土軸構想を推進し、佐田岬から豊予海峡ルートで九州へ列車を通 そうとしております。この案が実現すれば、松山市はますます重要な位置づけになり、四国の玄関窓口は高松市だと中央あたりでは思われがちですが、きっすいの松山っ子の私といたしましては、高松市より劣っているものは何もないと思っております。市長が提唱する日本一のまちづくりとは、すなわち四国一の町ということです。4つ目の橋またはトンネルが四国から九州につながる、こういうルートの未来を見通 し、交流人口の受け皿づくり、それが広域合併と公共交通の役割だと申し上げ、私の一般 質問にかえさしていただきます。御清聴ありがとうございました。

■答弁者 中村時広市長

きくち議員に、私からは外部監査制度と広域行政のうち市町村合併についてお答えをさしていただきたいと思います。
外部監査制度は、御案内のように、監査機能の独立性、専門性あるいは透明性を高める観点から創設されたものでありまして、この4月の中核市への移行に伴い導入することといたしております。そこでまず、包括外部監査が公的な機関としてのオンブズマン制度と似た役割を果 たすものと考えてよいのかという御指摘がありましたが、両者は市政を監視、勧告するという点においては共通 いたしておるものの、公的な機関としてのオンブズマンの審査が市民の苦情に基づいて行われるものであるのに対しまして、包括外部監査は、監査人みずからが選んだテーマ、みずからが選んだテーマによって監査するものとなっております。そこに大きな違いがございます。
次に、監査委員と意見の食い違いが生じた場合の対応ですが、まず外部監査と従来の監査の役割分担は、不定期で特定的な随時監査及び事務監査請求などのいわゆる要求監査につきましては、実質的に外部監査も分担できることとなっております。しかしながら、決算審査など定期的または総合的に実施する監査については、監査委員が担当することになっております。したがいまして、双方に食い違いが生じた場合においては、まず、これらの役割分担を念頭に置きまして、その監査の経緯や原因を見きわめながら、テーマの総合性や普遍性などを勘案し、個々の事例に即して対処してまいりたいというふうに思っております。
次に、公認会計士を選定した理由についてでありますが、これにつきましては、御説明ありました4つの職種について、それぞれの独立性や専門性を比較検討いたしました。その結果 、公認会計士の業務が主として経済性、効率性あるいは有効性の面から財務監査を行うことである点や、実はこの日本公認会計士協会はこの外部監査制度のために独自にガイドラインをつくっております。そうした独自のガイドラインを導入した実績、そしてまた高次の監査機能が保証されている点、こうしたことにかんがみ最も適職ではないかなあ、そういうふうな判断に至ったところであります。
また、監査人を決定するための基準や手順につきましては、監査における業績や外部監査に取り組む姿勢など、厳正な評価を行うために選定基準を設けました。それを日本公認会計士協会の愛媛県支部に依頼をいたしまして、この基準に合致した6人の候補者を同支部の方から御推薦をいただいたところであります。そして、庁内の選定委員会におきまして、関係調書をこの基準に照らし精査の上、喫緊の重要課題である行財政改革に対しても有意義な提言が最も期待できる方を適任として決定したということが経緯でございます。  次に、個別外部監査を行うことになった場合の監査人の選定方法でありますが、個別 外部監査は事務監査請求、住民監査請求など5つに類型化されます。そして、請求の対象は財務監査のみならず、市の事務全般 に及んでおるところであります。もちろん、当監査人は包括外部監査人と兼任することも法的に許されているところでありますが、監査請求の内容に応じまして、適宜、適任者を選定することが肝要ではなかろうかと考えております。
次に、広域合併に対する本市のこれからのスタンスについてお答えをいたします。本格的な少子・高齢化社会の到来を背景に、効率的、効果 的な行政の展開に向けまして、地方分権が加速する中、国は平成11年に市町村合併特例法の改正を行うとともに、都道府県などに対しまして合併推進のもとになる基本パターン、合併パターン並びに推進要綱を作成するよう指導いたしておりまして、愛媛県においては昨年の9月に検討委員会を設置し、行政や県民に対する意識調査を初め、地域性、歴史や風土、適正規模、こういった多角的な視点から総合的な検討を加えておるところであります。そして、本年10月を目途に知事に報告がなされる予定と聞き及んでおります。もとより本市としては、中予圏域のリーダーとしての主体性を発揮しつつ、また県都としての役割を踏まえたまちづくりを進める中で、広域行政というものをとらえていかなければならないと思っておりますが、合併という、お互いに歴史や文化、風土あるいは人口規模、財政状況、そういった行政指標の異なる自治体同士相互の結びつきを考えた場合、やはり最優先すべきは住民意識の動向あるいはその機運の醸成でありまして、さらには効率的な行財政の運営面 など、さまざまな角度から検討を加えて判断していかなければならないんではなかろうかと思っております。また、折しも本市は、今、中核市というさらなるステップへのスタートを切ろうとしているところでありまして、ここしばらくは名実ともに中核市としてふさわしい都市づくりに邁進していかなければならない状況にあることもございます。したがいまして、国、県、周辺市町村の合併に関する動向を注視しつつも、当面 は中予地区広域市町村圏を主導する立場を守ってまいりたいと考えております。  次に、国が行う合併に対する支援方策についてでありますが、その大要は合併に伴う助言指導や財政措置の拡充などとなっておりまして、とりわけ普通 交付税算定の特例期間の延長や合併特例債の創設など、財政的見地からの支援策が主なものとなっております。これらの支援措置は、自治体のリスク軽減や、合併後におけるまちづくりの円滑な推進に資するものでありまして、市町村が合併の一体性を図りつつ行政運営をしていくためには必要かつ適切なものであると考えております。
なお、積極的なところと連携や話し合いを進めてはとの、具体的な都市名を挙げられてのお尋ねがございましたけれども、実は現時点ではいずれの市町村からも合併問題に関しまして統一した見解は正式には聞き及んでおりません。しかしながら、県から合併パターンなどが示された以降は、さまざまな議論が展開されることも予想されてまいりますので、本市におきましてもオープンな議論の場も考えていきたいというふうに思っております。  その他の答弁につきましては、関係理事者の方からお答えをさしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

■答弁者 助役 松崎茂

きくち議員の御質問のうち、広域行政の問題に関連しまして、広域行政アドバイザーにつきまして御質問でございますので、お答えを申し上げます。
広域行政アドバイザー制度は、地方公共団体等におけます広域行政施策の推進を積極的に支援することを目的に、平成7年に自治省が創設した制度でございまして、市町村合併や広域行政等に係る諸制度が有効に活用されますよう、希望する市町村等に対して具体的な方策に関する助言や情報提供を行うものであります。主な事業といたしましては、広域連合制度や市町村合併ほか広域行政全般 に関する制度内容や支援等につきまして、研修会初めシンポジウム等さまざまな手法でアドバイスするシステムとなっておりまして、派遣を希望する団体の要請に基づきまして、広域行政に係る専門分野の有識者であります学識経験者等をアドバイザーとして派遣しているものでございます。この制度の開設以来、毎年数十件に上る実績を上げていると聞いておりますが、その背景には、合併に関する住民発議制度の創設以降、市民レベルで合併に関する論議が高まってきていること、また介護保険制度の導入等に伴いまして、広域連合創設への動きが活発化してきていること等の要因がありまして、合併など広域行政に対し、既に住民意識の醸成や機運の高まりのあるところへ派遣されておりまして、広域諸制度促進のため有効に活用されているものと認識をいたしております。
なお、本市において当制度を活用することにつきましては、ただいま市長から答弁申し上げました本市の合併に対するスタンスと一体をなすものでございますので、広く合併に関する議論がなされるようになりました時点で検討することになろうかと考えております。
以上でございます。

■答弁者 企画財政部長 丹生谷善久

くち議員さんに、平成14年松山城400年記念事業及び2001年の幕あけイベントについて、一括してお答えをいたします。
議員さんも申されましたように、本市は新世紀への幕あけとして2001年のスタート、また平成13年の正岡子規100年祭、そして平成14年の松山城築城400年と歴史の節目が続きますが、この記念すべき期間をトータルにとらえて、それぞれのイベントが21世紀初頭に飾るにふさわしいものにするために、先般 、事務レベルでの協議から始めるべく、部長級で構成する研究会を設置したことは御案内のとおりでございます。こうしたねらいは、それぞれの事業が単発的にならないよう、そして事業を単なる人集めの手段で終わらせないように調整していくものでありますが、これに加えまして、夏ごろには市民の皆さんの御参加を得ながら協議会等を立ち上げ、幅広い意見を聴取してまいりたいと考えております。したがいまして、議員さん御提案のみこしの競演等につきましては、確かに選択肢の一つになろうとは思われますが、政教分離の関係もありますので、関係団体の御意見を拝聴してみたいと思っております。また、松山城並びに堀之内公園での2001年カウントダウンにつきましても、協議会等で協議をしてみたいと考えております。  以上で、答弁終わります。

■答弁者 保健福祉部長 武井正浩

きくち議員さんにお答えいたします。
まず、介護保険の事業者参入の促進とサービス供給確保についてでございますが、本市では現行の老人保健福祉計画をおおむね達成をいたしておること、また既存及び新規参入事業者の潜在供給能力が見込めることなどによりまして、制度開始時におけるサービス供給体制は、ほぼ整っているものと存じます。そこで、今後におきましては、現在検討中の新高齢者保健福祉計画において介護需要の総量 を把握し、新たな目標を設定する中で、事業者が参入しやすい環境整備に努め、サービス供給体制に万全を期してまいりたいと存じております。
次に、サービスの質の確保につきましては、御案内のとおり、介護保険では事業者と利用者の契約に基づきサービスが提供されますことから、当然に市場原理が働き、基本的には、質の悪い事業者は淘汰されていくものと考えております。しかしながら、介護サービスの質をいかに確保しレベルアップするかが、介護保険制度の円滑な運営を左右すると存じますので、議員さん御指摘のダンピングによるサービスの質の低下などにつきましては、防止のため適切な指導助言に努めたいと考えております。
また、利用者本位のサービス計画の作成についてでございますが、本市では松山市医師会の肝いりで発足をいたしました松山市介護支援専門員協議会に対し適宜、情報提供を行うほか、個々のケアマネージャーや介護支援事業者からの相談に積極的に対応するなどの支援に努めているところでございます。また、認定を終えた高齢者には介護支援事業者名簿を送付するなど、利用者が自主的に希望する事業者を選択できるよう情報提供をいたしております。
次に、低所得者対策につきましては、高額介護サービス費の所得階層別 の設定や、特別養護老人ホーム入所者に対する特例措置等が講じられるほか、現在、措置によりホームヘルプサービスを利用している低所得者世帯の高齢者に対しましては、3年間は利用料を3%とすること、また障害者については平成16年までの5年間、利用料が軽減されることとなっております。さらに、本市独自の施策といたしまして、新年度より6カ月以上在宅で介護サービスを受けている非課税世帯に対しまして、要介護度に応じた介護サービス利用料の一部を助成するすこやか介護支援事業を創設し、制度の円滑な運営と速やかな定着に努めることといたしております。
次に、24時間電話情報サービスについてお答えをいたします。この事業は、市民の妊娠、子育て等に関する悩みや思春期世代のさまざまな悩み等の解消のため、正しい情報を提供する目的で本年2月から開始をしたものでございます。そこでまず、その周知方法につきましては、広報紙によるPRのほか、3種類のリーフレットを作成し、母子健康手帳交付時や出生届時、また各種保健相談、健康診査等の機会をとらえ配布をいたしますとともに、健康管理をあわせて解説をした思春期向けのパンフレットを市内すべての中学・高等学校に配布することにより周知に努めているところでございます。
次に、利用状況につきましては、利用開始の2月1日から末日までの1カ月間に総数4,101件のダイヤルがございまして、その内訳として、「妊娠・子育てなんでもダイヤル」に708件、「こどもの応急手当なんでもダイヤル」に65件、「青春ホットダイヤル」に3,328件となっております。特に思春期保健に関し、自分の身体のことや性行動、性感染症等についての検索が多く、総数も81%以上を占め、思春期にあるこどもたちの持つ悩みが反映されているものと認識をいたしておるところでございます。また、その利用時間帯につきましては、17時から翌日8時までの保健所の閉庁時間帯が多く、この時間帯での利用率は、妊娠・子育てについては48%、こどもの応急手当が69%、思春期保健は73%となっており、とりわけ思春期保健につきましては午後6時から翌日2時までの利用率が52%に上り、夜間に集中する状況となっております。また、全体的に休日の利用率が高く、全体の44%を占めております。これらのことから、他人に直接相談しにくい育児不安や思春期における悩み等を解消する一つの手段として、夜間、休日等、自己の都合のよい時間帯に電話による情報を得たいという潜在的な要請にこたえており、ひいては安心して子育てができる環境づくりと健全な母性、父性の醸成に寄与するものと考えております。
以上で、答弁を終わります。

■答弁者 都市整備部長 山崎勉

きくち議員さんに、県武道館の移転時期及び跡地の活用と堀之内公園の施設移転跡地利用と広域合併に伴う公共交通 網の整備についてお答えいたします。
まず、県武道館の移転時期及び跡地の活用策についてでございますが、中央公園への県武道館は平成14年度に完成と伺っておりますが、その跡地につきましては、来年度の早い時期に、市が保有しております遊休地の活用方法について、庁内で組織する検討委員会を設置することといたしておりますので、移転の推移を見きわめながら、当委員会において広く市民の意見も拝聴し、あらゆる視点から最も有効な活用策を検討してまいりたいと考えております。
次に、堀之内公園の施設移転跡地利用についてでございますが、この公園は、松山城とともに広大な緑地空間を形成している都市公園でございまして、次世代に引き継ぐべき貴重な文化遺産として整備が求められているところでございます。そこで、施設移転後の跡地の活用につきましては、去る2月23日に開催されました第4回城山公園堀之内地区整備計画検討委員会の中で、公園緑地整備区域、史跡整備区域、調査検討を必要とする区域、及び当面 文化的施設の利用を図る区域の4区域に大きくゾーニングされております。その中で野球場と競輪場跡地につきましては、主に公園緑地整備区域として、また国立がんセンターの跡地は調査検討を必要とする区域として、整備計画の結論が出されたところでございます。整備の時期につきましては、各施設の移転時期を視野に入れ、関係省庁と協議しながら、各ゾーンの整備が可能となり次第、順次取り組んでまいりたいと考えております。
次に、広域合併を絡めることによる財政支援により目玉となる大型プロジェクトの公共交通 事業を実施することについてでありますが、議員さんも申されますように、公共交通 は人と地球にやさしいまちづくりには今や不可欠なものとして見直しがなされているところでございます。そこで、本市といたしましても、松山広域都市圏を視野に入れて、来年度から2カ年計画でまちづくり交通 計画調査事業を、国、県、鉄道事業者などの協力を得ながら実施することといたしております。その中で、路面 電車等の公共交通の活用や交通結節点の強化策など、本市に見合った公共交通 のあり方を検討することといたしておりますので、現段階ではこの調査結果 を踏まえ、さらに将来のまちづくりなども勘案し、効果的な事業を図ってまいりたいと考えております。
次に、伊予鉄道の高架問題と観光港までの路線延長問題について、行政がバックアップする考えについてでありますが、まず伊予鉄道の高架問題につきましては、県が設置しておりました松山鉄道高架検討協議会が去る1月13日に開催され、その中でJR予讃線の高架化を優先し、伊予鉄道3線については、JR予讃線に引き続き早期の事業着手が行われるよう、引き続き要件整備を進めていく必要があるとの結論に至り、先般 知事に報告されたところであります。また、観光港までの路線延長問題につきましては、現在、県において松山観光港ターミナルビルの建設が平成12年度完成を目指し実施されており、観光港へのアクセスとして県の港湾計画の中に位 置づけられておりますので、これらの事業化が具体化する時点で、補助制度や諸基準をみながら協議、検討をしてまいりたいと考えております。
以上で、答弁を終わります。

■答弁者 産業経済部長 雲峰広志

きくち議員さんに、松山城及び道後温泉並びに広域合併に伴う公共交通 網の整備についてお答えをいたします。
まず、ニュー宝荘跡地、いわゆる旧道後温泉センター跡地の活用策についてでございますが、道後地域は従来から駐車場が少なく、温泉の入浴客や観光客の受け入れにも不便を来しております。このため、跡地を駐車場に整備すべく、現在、その前提となる分湯場の建設工事を進めるとともに、当初予算に旧道後温泉センター建物の取り壊し経費等を計上し、御審議をいただいているところでありまして、駐車場の供用開始は平成13年度中を予定いたしております。
また、この跡地を利用してのリサイクル自転車の貸し出しにつきましては、高台にありますことから自転車の乗り入れに不便を来すなど実現は困難であると考えますが、レンタサイクルは他の観光地でも実施していることや、昨年5月に開通 したしまなみ街道でのサイクリングが好評を博し、今や観光客の多様化する旅行ニーズにもマッチしていることから、新たな観光資源開発の中で検討をしてまいりたいと考えております。
次に、道後地区へのサイクリングロードの整備についてでありますが、当地区には、道後温泉本館を初め数多くの文化遺産が点在し、これらを周遊するサイクリング道路の整備は魅力ある施策の一つであると思いますが、道路交通 状況や観光施設の地理的条件などを勘案いたしますと、道路を初め道後温泉本館周辺の環境整備等、まだまだ解決しなければならない課題が山積しておりますことから、関係機関、部局とも協議しながら検討してまいりたいと考えております。
次に、競輪事業について一括してお答えいたします。競輪事業が今後とも収益事業として成り立ち、市財政等への貢献を果 たせるかどうかが、移転の是非を判断する基準となることは御案内のとおりでございます。現在、日本経済の動向、競輪等公営事業の市場の変化、中央で進められている番組関連制度等の見直しが競輪事業収益に与える影響、さらには事業合理化による収益改善見込みなど、収支計画に関係するあらゆる諸事情を調査、分析しているところであります。こうした中で、競輪事業を継続するメリットがあるのかどうか、また、どのような施設内容、運営方法あるいは組織体制が条件を満たすのか、さらにはどのような事業形態が最適なのか等を精査しており、これらを整理した上で競輪事業に対する取り組みの方向性を見きわめ、議員の皆様や市民の方々にお示しし、御理解を得る中で解決策を見出していきたいと考えております。
最後に、広域合併に伴う公共交通網の整備についてのうち、鉄道事業の問題についてでありますが、市営化することは、さまざまな状況を勘案いたしますと現実的ではないと考えます。しかしながら、近年、低床型車両の導入やバリアフリー化が求められる時代にありまして、これら整備促進のための国の補助制度が設けられておりますことから、その効果 的な活用を促すとともに、これら補助事業に対し財政的支援を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。